オンライン研修が対面型研修より優れている15のポイント

オンラインのリーダーシップ研修

感染症対策から、リアル研修(物理的に実際に集合しての対面型研修)の実施が延期され、オンラインでの研修に切り替える企業が増えている。

そんな中、オンラインでの研修に対して、こんな不安も聞かれる。
・リアル研修同様の効果が得られるのか?
・ディスカッションはどうやるのか?
・互いの学びの共有などはきちんとできるのか?
・退屈なのではないか?
・さぼる人がいるのではないか?
・長時間PC画面を見続けるのは疲れないか?

しかし、グローバルにおいては、今回の感染症対策の以前から、オンラインでの研修が盛んに行われており、われわれPFCでも、10年以上前からバーチャルコミュニケーション研修等に取り組んでいる。では、オンライン研修はいったいどんなメリットがあるのだろうか。「バーチャル集合研修」を中心にそのメリットをまとめてみた。

オンライン研修とバーチャル集合研修の違いは?

本論に入る前に、用語の定義を行いたい。オンライン研修が注目を集めている中で「バーチャル研修」「Eラーニング」「マイクロラーニング」など様々な用語の混乱が見られる場面が少なくない。それぞれの用語について、以下に簡単に定義する。

オンライン研修:対面(オフライン)でなくインターネットを介して行うすべての研修・学習を指す。

バーチャル(集合)研修:オンライン上でリアルタイムに受講者が集まる参加型の研修。Eラーニングやライブ配信のことだと誤解している方が少なからずいるが、そうではなく、双方向講義、対話、演習等も活用され、その内容は、リアルに集合する対面(オフライン)研修とかなり近いものとなる。

Eラーニング(electric learning):ITを用いて行う学習、研修を指す。したがって広義にはオンライン研修と同義語に捉えられがちだが、バーチャル研修と比べると、受講者が「集合しない」点が異なる。「いつでもどこでも受講できる」ということで、後述のマイクロ・ラーニングも含め、「オンデマンド(コンテンツ)」と呼ばれる場合もある。

マイクロラーニング:Eラーニングの1形式で、1~5 分程度の内容をネット上で学ぶ方式。

バーチャル集合研修の利点は?

ここでとりあげるのは上記の中のバーチャル集合研修である。以下にその15のメリットを述べる。

1 受講者の理解度や意見の見える化が容易

受講生が理解度・質問・疑問などをチャットに書き込むことによって、簡単かつ素早く見える化できる。それにより、受講生同士の学びの共有も行いやすい。また、ディスカッションの内容をとりまとめたパワーポイントやホワイトボードの内容も、スクリーンショットとったりデジタルに保存することで、受講者へデータ配布することも容易になる。

2 受講者同士の学びが高まる

チャット機能を活用することにより、他の受講者の意見や理解を得ることが容易くなる。また、フィッシュボール形式でロールプレイなどを実施することで、講師や多くの受講者からフィードバックを得ることが出来る為、学びを高めることができる。

3 遠距離でもチームビルディングできる

なかなか顔を合わせる機会が持てない遠距離の受講者同士が、すぐに顔を合わせて交流することができる。昼休み、時によっては終了後のオンライン飲み会等、ネットワーキングの時間を作ることも有効だ。その際、普段あまり顔を合わさない受講者同士のブレイクアウトルームを作るのもよいだろう。おもわぬ協業のような副産物がうまれる可能性も多分にある。もちろん、さらに遠い場所にいる他国のメンバーとの交流も楽しみだ。

4 テクノロジー活用により「平等」が生まれる

リアルの場では遠慮しがちな受講者も、意見が言いやすい場合がある。声の大きい人に遠慮する必要もない。バーチャル集合研修では、チャットを使いアウトプットの機会が全員に平等に与えられる。

5 「書く」ことへの抵抗がない

リアル研修では、ポストイットやフリップチャートなどに書き込む際に、「字が下手」「漢字が分からない」等の障壁を感じる人がいるが、バーチャル集合研修であれば気にならず、「書くこと」に対する心理的バリアが低くなる。

6 交通費や宿泊費を節約できる

全国に受講者が散らばる場合でも、バーチャル集合研修ならスケジュール調整や交通費や宿泊費等の負担が発生しない。

7 研修のスケジューリングが容易

研修会場や部屋を予約する必要がないため、リアル研修の様に会場ありきでスケジューリングする必要性がなく、日程設定が容易になる。また、半日×2セッションなど、研修を分けて設定することも可能。

8 受講者ひとりひとりに目が届く

「自宅等で受講している場合、さぼっていてもわからない」という声をたまに聞くが、そんなことはない。研修中、カメラがオンになっていれば、講師や事務局が受講生の表情をクリアに観察することができ、リアル研修より受講者の非言語メッセージを得やすくなる。

9 受講者の緊張や集中を維持できる

カメラをオンにしたり、受講者に対して適切なタイミングでチャットへの書き込みをリクエストすることで、受講者の集中をつなげることができる。「いつチャットへの書き込みを指示されるかわからない」という緊張感が、講師の話をしっかりと聴くことにつながるのだ。また、リアル研修では、不明点などがあっても(こっそり)隣の人に質問できるが、バーチャル対面研修ではチャットで聞くしかないので、受講者にはより集中が要求される。

10 より臨場感のあるロールプレイが可能に

フィッシュボウル形式でロールプレイする際には、全員に見られていることによる緊張感を維持するとともに、カメラに自分の様子が映し出されるので、客観的視点を持ちながらロールプレイを行うことができる。物理的に「周りに人がいないので恥ずかしくない」という声も聴く。
※フィッシュボウル形式:講師や他の受講者の前でロールプレイを実施する方法。金魚鉢のように周りから見られることからこの名がついた。

11 グループワークにもバーチャルならではのアクティビティがある

リアル研修のグループワークとバーチャルのそれはもちろん異なる。「輪になってこのボールをすばやく全員に回してください」とか「レゴブロックを使ってイメージを共有する作品を作ってください」といったタスクをそのまま実現することはできない。しかし、グループワークやゲームは、そのアクティビティを行うことが目的ではなく、ある「目的」を達成するための方法にすぎない。したがって、目的や落としどころさえ明確に押さえていれば、他のやり方で達成することができる。たとえばチームワークの醸成が目的であれば、「全員で同時に声を出す」「ランダムにひとりずつ21までカウントアップする」と言ったシンプルなものから、「共有ホワイトボードに絵画作品を完成させるための効果的なプロセスを話し合う」といった長めのアクティビティまで様々な設計が可能だ。

12 言語情報による学びや気づきの醸成

うまく設計されたリアル研修では、受講生が言語情報で理解できるだけでなく非言語情報(物を使った演習での体感や、他の参加者の態度)によって腹落ち(右脳的)できる。一方、バーチャル集合研修では、非言語情報には限りがあるが、受講者が意見やコメントをチャット等に記載することで言語情報として見える化され、理解度や納得感を醸成することが可能である。

13 グループディスカッションのサポートも可能

グループワークやグループディスカッションを行う場合、リアル研修でも、講師が全チームのディスカッションを聞けることはない。バーチャル集合研修でもそのことに変わりはないが、グループ分けした部屋を覗いて回ってファシリテーションを助けたり、コメントやアドバイスをすることは可能。また、各グループに議論の内容をチャットで残してもらったりすることで、あとから内容を確認することもしやすい。

14 ドラマティックな演出が簡単に可能に

動画やBGM演出の効果的な使用、リアルタイムのアンケートの実施と結果公開など、リアル研修にはないドラマティックな構成が可能。

15 短時間で集中して学習できる

バーチャル集合研修で実施すべきコンテンツ(受講生が集まる必要があるコンテンツ)を精査することで、集まらなくても実施できるコンテンツは事前や事後の課題とすることで、バーチャル集合研修自体は短時間で行うことができる。また、バーチャル集合研修は、1セッションが2時間など短めのモジュールになっている場合が多く、「研修は終日やらなければ」といった従来のスケジュールに固執する必要がない。

バーチャル集合研修で実施すべきコンテンツ(受講生が集まる必要があるコンテンツ)を精査することで、集まらなくても実施できるコンテンツは事前や事後の課題とすることで、バーチャル集合研修自体は短時間で行うことができる。また、バーチャル集合研修は、1セッションが2時間など短めのモジュールになっている場合が多く、「研修は終日やらなければ」といった従来のスケジュールに固執する必要がない。


この記事は、伊藤実和子(シニア・コーディネーター)・山口真宏(シニア・コーディネーター)・齋藤正幸(シニア・コンサルタント)がまとめました。 ​​​


以上、最近急速に増えているバーチャル集合研修のメリットをまとめてみました。皆さんの会社ではいかがでしょうか?「ほかにもこんなメリットがある」「とはいっても、こういう点では難しく困っている」などありましたら、ぜひ情報やご意見をお聞かせいただければと思います。
また、バーチャル集合研修をご検討中のご担当者の皆様、お気軽にお問い合わせください!