【ジャンゴのちょっといい話:田岡純一】ATD2019のキーセス・ゴーディン基調講演のご紹介<ATD2019レポート(2)>

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皆さん、こんにちは。 今回はATD-ICE2019の2回目の報告をさせていただきます。
報告の前に今回参加してちょっと発見したことをお話させてください。

期間中は世界中の色んな方と交流する機会があるのですが、私がお話しさせていただいた方のなんと2名がデータアナリストの方でした。そのうちの1名の方とはランチをはさんで色々と意見交換させていただきました。そこで発見したのですが、データアナリスト達の中にはそのノウハウを如何に人材育成やタレント開発に活かせるかをテーマに取り組んでいる方々がいるそうです。だからこの一見彼らの仕事とはかけ離れたように見えるATDに参加して色んな情報をえたり、ネットワークを広げようとされているんだということが発見でした。IT革命のあとはDT革命(データテクノロジー)だと言われているだけに、活躍の場が 広がっているのでしょうね。

ではここからは3日目に行われたセス・ゴーディン氏による基調講演の内容を紹介させていただきます。

Seth Godin セス・ゴーディン

起業家、ベストセラー作家、スピーカー。マーケティングの著作で知られ、パーミッショ  ン・マーケティングの提唱者であると言われています。「The Dip」「Purple cow」など18 のべストセラー本を執筆。「最も影響力のある経営思想家」トップ50人を隔年で選出する、Thinkers50という取り組みがありますが、その中で17位に選出されています。また2018年にはアメリカマーケティング協会のマーケティング部門で殿堂入りを果たしており、ダイレクトマーケティング部門と合わせ両部門で殿堂入りを果たした唯一の人物です。

Key message

<人と競争する人材から共創できる人材へ>  

大量生産、大量販売の時代は過ぎ去り、顧客はテクノロジーの進化とともに様々な購買手段を持つようになった。企業には、価格だけではなく、製品・サービスを通じてどれだけの価値を顧客に提供できるかが求められています。このような時代において、伝統的な教育を流れ作業のように学校でも企業でも行ってきました。平均的な人間を大量生産してきました。これからは個性をより尊重した教育、違いを尊重し認め合い共創し新たなものを生み出していく人材の育成が必要になってきます。テストで良い点をとる、大学に合格するためといった人との競争に勝つ教育から、共創できる人材の育成にシフトしていくことが求められます。「Education is done to us—it’s mandatory. But learning is something we choose to do, and do it happily.」と言った彼の言葉が印象的でした。

<時間をかけてタレント開発する>  

上記のような新しいものを共創して生み出す力の大半はソフトスキル。ある程度時間をかけて習得していくものです。ひまわりの花を例に、高く伸びるひまわりは根がしっかりはっています。個々のタレントを大きく花開くことをサポ-トするには、ソフトスキル習得を応援すること。人材開発には忍耐力が求められます。よく人材開発の世界では多くの求められるスキルを抽出し、属性別の高低を判定したりしますが、本当にそれらは全て必要なものなのでしょうか?(全てを兼ね備えた人などいないのでは)大切なのは、自らの意思で思った道を進んで行けるような人材を育成すること、そしてそのために個々に必要なソフトスキルを選択し習得できる環境を整備すること。

<人とのつながりを大切に>  

最後に熱く語ったこととして、人とのつながりの大切さがあります。彼曰く、経済社会は4つの要素で成り立っています。それは『coodination』『trust』『Permission』『exchange』。これらは全てソフトスキルが求められます。そしてさらに違いを生み出すためには、他者を受け容れる寛容さ(generosity)と共創して新たなものを生み出す(art)仲間が必要だと説明。お互いが持っているものの違いや価値を認め、コネクションの輪を広げていくことは、今すぐできること。それによって新たなものを生み出すことができるし、変化を起こすことができます。

Impression

「right path」という言葉と「What do we make ?」という言葉が印象的でした。人材開発とは、何かの属性を身につけるということではなく、「自分が本当にやりたいことの発見」「自分のもつ価値に気づく」「正しいと思う道を見つける」ことをサポートすることだというメッセージは重要だと感じました。その際に、「What do we make?」とあるように『私』、ではなく『私たち』という視点で物事を捉えていくことが大切なのだと感じました。他者とつながっていくことで共創のチャンスは拡大し、自分も活かせる。私たちがやるべきと思うこと、世界にどう貢献するか、というメッセージはオプラと共通のメッセージと感じました。

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