2019年 年頭のご挨拶(代表取締役 松村卓朗)

matsu_seminar新年あけましておめでとうございます。
旧年中は、皆さま方に大変お世話になり、ありがとうございました。
本年も、昨年に引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、この場を借りて昨年のピープルフォーカス・コンサルティングの活動を簡単に振り返り、そして今年の抱負を述べたいと思います。
ところで、「抱負」という言葉は英語では“resolution”となります。現在経営の重要なキーワードになったと言ってもよいSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)も、英語では“resolution”という位置づけなので、まさに2030年に向けた「抱負」です。
SDGsは「抱負」ですから、2015年9月の国連サミットで国連加盟193か国が合意し採択されたとは言え、実現できなかったときに誰かが責任を取るというものではありません。国連や各国政府に実現を任せておくものでは決してありません。

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SDGsが採択されたときに国連ビルに映し出された17の目標

まさに、世界市民である私達皆(一人一人、一企業一企業)が自ら、心の内に掲げ、強い決意の元で、知恵を絞って創意工夫し活動していく以外に実現の方法はないと、あらためて思う次第です。新年、そんなことを考えながら、SDGsの17の目標と169のターゲットを眺めてみました。

 

さて、昨年は、弊社が掲げていた中期ビジョン「グローバル組織開発におけるアジアでのリーディングカンパニーになる」の最終年でした。
中期ビジョンに向かうための取り組みとして、1)グローバル、2)ソーシャル、3)クオリティという3つの柱に沿って4年間、それぞれ中期計画を策定し、具体的な活動を進めてきました。
中でも2)ソーシャルは、この中期ビジョンで新たに打ち出した取り組みで、私達のこれからの組織開発・人材開発に対する考え方の方向性を示したものです。具体的には、「企業活動を通じた社会課題解決」に誘い、推進のご支援をすることが目的です。しかし、極めて広いテーマであることに加え、一般のビジネスパーソンの皆さんの理解がまだまだ十分でないこともあり、昨年も、この分野での組織開発・人材開発の可能性を大いに感じる場面が多々ありました。
例えば、昨年は、日本の社会課題としてクローズアップされた、働き方改革に関するご相談をたくさん受けました。しかし、「うまく進んでいない」というご相談の内容を伺うと、共通する一つのパターンがありました。
私達が接する限り、うまく進んでいない企業では、仕組みの導入や制度の変革といったハード面には注力するものの、マネジャーのスキル向上といったソフト面を疎かにしていました。現場のマネジメント能力を高めない限り、生産性は上がりませんし、残業も減りません。従って、働き方改革が進むことは絶対にありえません。

そもそも、どのような変革にも、それに伴って、各人が新たに身につけなければならない能力(考え方やスキル)が存在します。例えば、多くの企業が最優先課題として「グローバル化」に取り組んでいた数年前、どの企業もこぞって語学力に力を入れていましたが、実は最も重要なスキルは、国や言葉の違いに留まらず、様々な価値観を理解できる「異文化理解力」でした。その能力を高めた企業とそうでない企業とでは、今になってグローバル化の成否に大きな差が生じているように思います。
働き方改革という変革にも、各人の能力向上が必要です。働き方改革を遂行するのに、マネジャーに求められるスキルは明確です。
例えば、権限移譲(部下に移譲しながら適切に関与する)のスキル、会議運営(生産性の高い話し合いを定期的に行う)のスキル、指示と支援(メンバーがより効率よく仕事ができるようにする)のスキル等で、具体的なスキルを身に着け現場で実際に発揮することが求められます。

こうした「働き方改革」など、社会課題となっていて多くの企業が取り組む難題の一つ一つを、組織開発・人材開発を通じて解決に導いていくことのご支援を生業にできていることは、私達の喜びであり、昨年も多くのクライアントやパートナーの皆さんとご一緒できたことは、感謝の念に堪えません。
特に、私達は、売上の1%を寄付することをコミットしていますが、昨年も多くのクライアントの皆様とたくさんのプロジェクトをご一緒させて頂いたおかげで、シリア難民の支援等、「私達の事業では手が届かない組織・人々に対して(寄付/プロボノを通じたミッションへの)社会貢献」も例年に劣らず行うこともできました。あらためて感謝申し上げます。

さて、2019年は、新たな中期ビジョンを掲げて活動を始動することを決めています。
年末の社員総会等を通じて、中期ビジョンに盛り込む内容を社員皆で話し合ってきましたが、現在表現等を最終的に練っているところです。
骨格だけ紹介すると、「Social OD(=ソーシャル組織開発 仮称)」を標榜し、組織開発を進化させ、新たな地平を切り拓きたいと考えています。今後の社会に求められる、新たな組織と組織開発の在り方も、具体的な形で提示したいと思います。
また、これまでは、例えばSDGsに関しても、あくまでも各社の活動のご支援という位置づけで関与してきましたし、各社のリーダーの啓蒙が私達の活動の中心でした。しかし、今後は、啓蒙や側面支援に留まらず、SDGsに我々PFCも自らも取り組みたいと思います。そして、SDGsを通じた社会課題解決のプロフェッショナルとなり、組織開発や人材開発を通じた影響に加えて、もっと社会に大きな影響を与える存在となり、真にSDGsの実現に貢献したいと考えています。
新たな中期ビジョンは、完成次第、皆さまにも共有させていただこうと思っています。

本年も皆様と、組織開発・人材開発に関する様々な取り組みをご一緒させてい
ただくことを、心より楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いします。
(株)ピープルフォーカス・コンサルティング 代表取締役 松村卓朗