【ジャンゴのちょっといい話:田岡純一】VUCA、レジリエンス、アジリティ….ATD2017のバズワードは?

taoka_new今回は5月21日~24日の期間米国ジョージア州アトランタで開催されたATD-ICEに参加して特に強く感じたことを皆さんに紹介したいと思います。

まずバズワードとして抑えておきたい言葉が3つあります。

(1) VUCA
この言葉はかなり浸透してきていると思います。

Volatility (変動性)
Uncertainty (不確実性)
Complexity (複雑性)
Ambiguity (あいまいさ)

頭文字をとってVUCA(ブーカ)と呼ばれています。現在の環境変化の激しい時代を表現する言葉として使われています。今回のATDでもVUCAの時代におけるリーダーシップや組織開発をいかに行っていくのかがテーマになっていました。

(2) RESILIENCE(レジリエンス)
復元力とか回復力と一般的には訳されますが、もう少し意味づけした定義で言うと「困難な状況をしなやかに適応し乗り越える力、生き延びる力」のことです。VUCAの時代を生き抜くにはこのレジリエンスをいかに高めるかが重要になってきます。

(3)Āgility(アジリティ)
敏捷性、機敏さと一般的に訳されます。VUCAの時代は変化の速度も速く、いかに物事に迅速に対応していくかが求められています。

以上の3つのバズワードを確認した上で今回はいかにVUCAの時代に対応すべくレジリエンスを高めていくのか、さらにアジリティに対応していくかについて、情報共有したいと思います。

レジリエンスをいかに高めるか

様々な方法があると思いますが、ATDで紹介されていた手法をいくつかご紹介いたします。

(1)プラスの側面に目を向ける
人に対しても、ものやことに対してもプラスの面とマイナスの面があると思いますが意識的にプラスの側面に目を向けるように心がけることが大事です。
以前にスタンフォード大学のケリー・マクゴニガル博士のストレスをプラスに捉える話をご紹介したと思います。
マイナスに捉えるとマイナスに作用しますが、プラスに捉えることでストレスさえも味方につけることができます。

(2)Get Betterのマインドで取り組む
Be Goodで取り組んでしまうと挫折感を味わってしまいがちです。
前回よりも今回、今回よりも次回といった感じでStep by Stepで少しずつよくなっていけばOK。
このアプローチの方がレジリエンスに必要な自己効力感が高まります。

(3)工夫した運動の実践
ポイントはサーキットトレーニングのような繰り返し運動を続けることや1分間全速力で走り続けるような限界にチャレンジする運動を取り入れると効果的と言われています。

(4)食事
食事の間におやつタイムを設ける。3時間程度ごとに食べると血糖値を一定に保ち、脳の働きや感情も安定するといわれています。

(5)感謝する
身の回りで起きる様々なことを当たり前と思わずに、感謝の心をもって受け止めるようにすることで、心の柔軟性が養われる。

(6)困った時は助けを求める、困っている人がいれば手を差し伸べる
困った時に人に助けて欲しいと思うものです。このときオキシトシンと呼ばれるホルモンが分泌されます。別名愛情ホルモンとも呼ばれています。
またこのホルモンは困った人を助けようとするときにも分泌するようです。苦しいときは助け合う。この行為が人間性、社会性を高めることにもつながりますし、人に勇気を与えてくれます。

アジリティに対応する

VUCAの時代においてアジリティに対応するための教育プログラム開発の手法やポイントをいくつか紹介いたします。
まず一番注目すべきはマイクロラーニングの導入です。ATDのチェアマンであるトニー・ビンガム氏もVUCAの時代において導入する企業が急激に増えてきていると述べていました。米国では38%の企業がすでに導入し、41%の企業が将来導入する答えています。

そもそもマイクロラーニングの定義が確立されていませんが、ATDのあるセッションでは「限定された成果するために役立つ、フォーカスを絞った、ちょうど良いサイズの学習コンテンツ」と紹介されていました。

例えば5分以内で学習できる、ビデオやEラーニング、数枚のテキスト等、ツールもU-TubeやSNS、ブログ、動画、UMU、シェアポイント等様々あります。

マイクロラーニング導入時のポイント

  • 早くリリースする(必要な時になければ意味がない。また完璧を求めすぎて時間をかけないこと)
  • 一度リリースしたら終わりではなく、現実に合うよう修正する
  • フォーマットではなく、メッセージの力(コンテンツの中身)
  • マイクロラーニング用の開発モデル活用(MILE:MIcro L Earning Design Model)

またプログラム開発モデルとしてLLAMA:ラーマ(Lot Like Agile Management Approach)が紹介されました。

  • 従来のADDIEモデルのアプローチ手法において一番徹底されていなかったのがevaluateのプロセス
  • 変化の激しい時代においてはこのimplementとevaluateのSTEPをセットで回しながら対応していくアプローチが必要。
  • イタラティブ(反復)に取り組んでいかないとすぐに陳腐化してしまう。アジリティに変化に対応するには確かにこのイタラティブなSTEPが必要になってきます。

来年のATD-ICEは人気の都市サンディエゴ開催です。また内容的にも上記で紹介させていただいた内容の具体的な取り組みが数多く紹介されることが期待できます。またサンディエゴはPFCがお世話になっているケン・ブランチャード氏のホームタウンでもあります。PFCでは来年度のATD-ICEの企画もホームぺージで紹介しています。

ATD2018は5月6日〜9日にサンディエゴで開催されます。
来年はぜひPFCメンバーと一緒に現地でリアルな情報に触れてみませんか?
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