「本業を通じた社会貢献は当たり前」GIAリーダープログラムの参加者に現れた変化とは?~グローバル組織開発コラム(5)

(このコラムでは、グローバル組織開発に関する身近な話題を提供していきます。今回の著者は取締役の山田奈緒子です。)

第1回『ダイバーシティを推進する日本企業の現在地』はこちら
第2回『グローバル人材に必須の“英語を話す”力を高める唯一の方法(テストのウォッシュバック効果)』はこちら
第3回『グローバル化の促進を阻む大きな要因は、幹部の無意識の思い込み』はこちら
第4回『差別は、知性があるがゆえに生まれるもので、また、組織への帰属愛の裏返しでもある』はこちら

img_yamada2016square今年もPFCのフラッグシッププログラム、GIAリーダープログラムが始まりました。7月の2週間にわたるスリランカでの研修(フェーズ2)に先立って、4月に東京で行われた第1回目セッションでは、一昨年に参加した私からみても、驚くような変化が今年はありました。
それは、GIAの基本理念である、「本業を通じた社会貢献」について、「そんなことはもう当たり前だ」という参加者が複数名いた、ということです。
去年までの初日は、参加者からの「目的はなんとなくわかっているけれど、正直、会社に指名されたので参加しました」とか「コーポレートの理念ではそう言っているけれど、正直どれほど真剣なのか疑問」「本当に事業として成立するのでしょうか?」といった声から始まっていました。その後、セッションを重ねる中で、徐々にGIAリーダーのロールモデルであり、ソーシャルビジネスの実践者である講演者の皆さんに感化され、ケーススタディや議論を重ねるごとに「自分ごと化」されていくプロセスが多かったのです。

毎年、初日に行われる、コモンズ投信会長の渋澤健さんの『論語と算盤』を基軸にした基調講演においても、去年までは
「なぜ企業がソーシャルビジネスをすべきなのか、よくわかった」
「わが社でも、もっと議論して、みなが理解すべきだ」
といったコメントに埋め尽くされていたのですが、今年は、
「第一人者から直接お話を聴けたのは本当に貴重な体験で、改めて意義を感じた。とはいえ、これは会社が繰り返し言っていることでもあるので、早く実践に入りたい」
「考え方はわかっているので、どうすればソーシャルビジネスが成功するのかが早く知りたい」
といったコメントをする参加者が現れました。

日々、クライアントと将来の経営リーダー育成について意見交換する中で、私が「これからの経営リーダーはグローバルな社会課題への見識を持って、自社のリソースを活用して何ができるかを考え、実行できる人でないと」と水をむけると「高尚なお話しですね」「わが社はとてもそこまでは。。」と言われてしまうことも少なからずあるのですが、この第1回目のセッションを見学して、「わー日本企業もここまで来ている!」と、新しい風が確実に吹き始めていることを感じました。

GIAリーダープログラムの東京でのセッションでは、この他にもBOPビジネスの実践者など、様々な方からお話を聞き、ディスカッションを重ねて行きます。
その一人が、ソーシャルビジネスに果敢に挑む若い世代の起業家の草分け的存在であるマザーハウス副社長の山崎大祐さんです。
マザーハウスは、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」というミッションを掲げています。私自身、マザーハウスの鞄の愛用者で、先日、店舗にふらりと立ち寄ったところ、毎日の荒行に耐えている私の鞄を店員さんが素早く見つけてくれて、無料の保湿ケアをしてくれたので、ますますファンになりました。代表兼デザイナーの山口絵理子さんの新刊『裸でも生きる3 輝ける場所を探して』には、バングラデシュでの鞄製造、ネパールでのシルクやカシミヤのストール製造に続いて、インドネシアの伝統工芸を活かした金細工のジュエリー製造、そしてスリランカの石を使ったジュエリー製造に、山口さん独自の直感と行動力と信念でもって乗り出し乗り越える様子がイキイキと書かれていて、抱腹絶倒のうちにあっという間に読み終えました。近いうちに、金細工のジュエリーを買いに店舗に行こうと思っています。(ストーリーは相手の行動を促す!)

GIAフェーズ1の論者は若手ばかりではありません。今年から、Malaria No More Japan専務理事で、元住友化学でアフリカで殺虫剤をしみこませた蚊帳の事業化に成功された水野達男さんにも講演をしていただいています。大手企業のミドル~シニアでも(失礼!)、既存の枠組みを打ち破って、ソーシャルビジネスに乗り出しています。水野さんのお話は、政府や現地のビジネスとどう組むか(この詳細や工夫)、グローバルな保健分野のキーパーソンたちの相関図とそこへのマーケティング戦略、そしてご自身に訪れた試練や気づきや変化など、私は何度かお話をお聞きしていますが、何度聞いても、その時の自分の問題意識や成長課題につき刺さってくるものがあると感じます。まさに、ストーリーの力の偉大さです。

GIAのフェーズ1は、次年度以降の導入をご検討の方にはオブザーブをしていただくことができます。ロールモデルの生のストーリーに感化され、自分の頭で考え、スリランカに行くまでにビジネスモデルの仮説を立てる過程を、垣間見ることができます。
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