【ジャンゴのちょっといい話:田岡純一】過去と他人は変えられない。自分と未来は変えられる。

taoka_new今回はリーダーシップをいかに開発していくかについて少し、ある企業研修での参加者との会話の中での気づきからご紹介したいと思います。

私はある大手の外資系化粧品メーカーで、11年に渡りマネージャーに昇格された方のリーダーシップ及びマネジメントの研修を担当させていただいています。今年も例年通りその研修を担当させていただきました。
その多くの参加者の上司は既に私の研修を受講されています。今回の研修では複数の参加者から「上司のことを尊敬しています。」とのコメントをいただきました。そのコメントに対して「具体的には?どんなところが?」と少し突っ込んで質問させていただきました。するとそこには注目すべき共通点がありました。その共通点とは....

”関心の輪”ではなく、”影響の輪”にフォーカスして行動を起こしているということです。
“関心の輪と影響の輪”という言葉を久しぶりに私自身も思いだしました。そう、あの有名な7つの習慣で紹介されたフレーズです。
人は自分の関心があることにエネルギーを使います。そしてその関心事には自分でコントロールできるものとできないものがあります。言い方を変えると“変えられるもの”と“変えられないもの”があるとも言えます。この変えられないものが“関心の輪”であり、変えられるものが“影響の輪”と言われるものです。そして人間がついやってしまいがちなのが“関心の輪”にフォーカスしてしまうことです。
「もう少し会社が、上司が、部下が、世の中が、天候が、景気が、取引担当が.....」ってところに意識を向けて途方にくれている方、皆さんの周りにもいませんか?そうです、変えられないものの典型が「過去と他人」。
・昔はよかった。あの頃が懐かしいなぁ~
・俺が若いころはな...
・あの時こうしておけば良かった。
・あの失敗さえなければ...
なんてことをよく口にする方は「過去」にとらわれているケース。

・部下がもう少しやる気をだしてくれたらなぁ
・上司がもう少し現場を理解してくれたらなぁ
・子供が勉強しっかりがんばってくれたらなぁ
・本社のマーケティング部の担当者が、営業のことを理解してくれたらなぁ
なんてことをよく口にする方は「他人」にとらわれているケース。
上記いずれのケースも無駄な時間や体力、気力、お金を、変えられないものに使っているかもしれません。
これをやり続けるとイライラ、不安、怒り等のマイナス感情が高まり鬱になる危険も高くなります。周囲の人からも徐々に避けられるようにもなってしまいます。

一方変えられるもの、つまり”影響の輪”に目を向けると、主体性が発揮され周囲への影響力も広がってきます。変えられるものの典型が自分です。自分が上司、部下、ビジネスパートナー、親、友人にどう接するかは変えられます。
自分が相手への接し方を変えることで相手との新たな関係性を生み出すことができます。ではどう変われば相手との良い関係性が築けるのか?私が思うに、影響を与えている方の多くは相手の関心事に関心を持っています。
相手に関心を持つのは当たり前。さらに一歩踏み込んでその方の関心事が何なのかに関心をもつことです。
「部下は今何に悩んでいるのだろう?」「上司が今抱えている課題は何だろう?」このポイントに関心を示しながら接していくと相手の反応が変わります。顧客のニーズをつかみ、寄り添うことで営業成績を上げているトップセールスの方々が実施していることです。このポイントに注意しながら接し方を工夫すると他者への影響力が広がってきます。
以前このコーナーで紹介した“自分が源泉”ですよ。変化を起こす源は自分自身にある。
カナダ出身の精神科医であるエリック・バーンの言葉として有名な“過去と他人は変えられない。自分と未来は変えられる”もまさにこのことを言っていますよね。

4月から新年度スタートという方も多くいらっしゃると思います。これを機会に”関心の輪”ではなく、”影響の輪”にエネルギーを使うチャレンジで、さらにご自身のリーダーシップ開発に取り組んでみてはいかがでしょうか。