グローバル組織開発ハンドブックより~“組織”のグローバル化の必要性の認識が薄い日本企業

人材不足を課題とする企業が7割を超える

日本企業の多くは、“人”の問題、すなわち「グローバル人材の不足」がグ ローバル化のネックになっていると考えているようだ。すなわち“人”の問題には関心を向け、何とかしなければならないと思っている企業は多い。経済産業省が『通商白書2013』で発表した調査結果を見ても、たとえば「海外 拠点の設置・運営にあたっての課題」として、「グローバル化を推進する国内人材の確保・育成」を挙げる企業が圧倒的に多い(図表1─1)。

課題は他にも 「製品・サービス」「情報」「資金」「仕組み」「理念・ビジョンの徹底」など多 岐にわたっているが、数から見れば「人材の確保・育成」がいかに圧倒的な 課題として意識されているかがわかる。我々のクライアントを見ても、人と組織のグローバル化のうち、まずは“人 のグローバル化”、すなわちグローバル人材の育成、および外国人の採用には、すでに多くの企業が力を注ぎ始めている。「グローバル化の取り組みとは、グローバル人材不足の解消にほかならない」と考え、研修や採用活動に 躍起になる企業が増えている。

組織のグローバル化の視点をもつ企業は多くない

 確かに人材のグローバル化は、日本企業の喫緊の課題だ。しかし、人のグ ローバル化に意識して取り組む一方で、“組織もグローバル化させる”という視点を持った企業は実はそれほど多くない。 グローバル人材の育成と同時に、単なる人材育成を超えた組織のグローバ ル化も同時に実現できなければ、せっかく育成したグローバル人材を活かす ことはできない。それどころか、グローバル人材がグローバル化しきれない 組織に愛想をつかして早々に出て行ってしまうということも起こりかねない。 そもそも組織がグローバル化していなければ、真のグローバル人材も育たな いはずだ。
人と組織は、もちろん切っても切れない関係にある。真のグローバル人材 を惹きつけ、真のグローバル人材を育成していくのは、グローバル化された組織という土壌があればこそできることだ。 日本企業にとっては、真のグローバル化のために、人と組織、とりわけ 「組織のグローバル化」を主要課題と認識すべき時代がやってきた。にもかかわらず現状では、組織のグローバル化に取り組んでいる企業は稀だ。

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