組織開発ブログ:2018ATDカンファレンスレポートその1

PFC Insightsに掲載された記事からの抜粋です。

2018年開催のATD(Association for Talent Development)-ICE(International Conference & Exposition)での、前アメリカ大統領バラク・オバマ氏による基調講演の内容をご紹介します。

教育について

オバマ氏自身も、また奥様のミシェルさんも裕福な家庭で育ったわけではないが、教育によってチャンスをつかんだ。
「アメリカという国は教育を通して人に投資する社会だ」と教育の大切さを強調。
家族も社会も人に投資する価値を大切にしなければならない。

レジリエンスについて

2000年に初めて議員選に出て大敗したことから学んだことを例にしてレジリエンスについて語った。
「大切なことは何になりたいかではない、何を成したいかだ」。そのために自分ができることから行動を起こし、続けていれば、周りはそのそこに気づいてくれて支援者が勝手に広がっていく。何を成したいか、そしてそれはなぜなのかの目的がクリアになれば迷いがなくなり、おのずとレジリエンスが持てるようになる。

意思決定と変化について

大統領になれば誰もしたことがないような大きな決断をしなければならない。専門家たちでさえ意見がわかれるときもあるようなケースが多々ある。そんな時は、とにかく多くの人の意見を聴く。専門家や幹部からだけでなく、現場のスタッフの声にも耳を傾け、多くの人の立場を踏まえて意思決定することが大事と語っていた。
そして変化を起こすには次の2つのことが大事と述べた。「多くの情報を得ることに対してオープンであること。」「特に事実にフォーカスする変化は難しく、時間を要することを認識しておく。」

バリュー:価値観

最後は価値観について語った。人の行動、考え方、そしてどう生きるのかといった、あらゆることにおいて価値観が大きな役割を担っていることを強調。自分自身も歳をとるにつれ、自分の親が大事にしていたことが実感できるようになってきたと語り、オバマ氏自身は「人に優しくすること、人の役に立つこと」この2つが全てだと述べた。

未来

世界にはまだまだ多くの問題が山積しており、多くの対立も生まれているが、未来は明るい。トレンドとしていい方向に向かっている。楽観視している。ただ厳密には “Cautiously Optimistic”であるとも述べ、明るい未来は条件付きだと語った。
ジョン.F.ケネディーの言葉を引用し
「人によって引き起こされた問題で人が解決できないものはない」と語り、
「皆がそれぞれの価値観を大切に生きれば明るい未来は必然となる」
「互いを尊重し、より良い社会を創る責任を担い、人に優しく、人の役に立てば、いい人生になる!」
と最後にメッセージを発信した。会場はスタンディングオーベーションで大盛況のうちに幕を閉じた。

全体を通してそんな目新しいことを語っているわけではないが、メッセージ一つ一つが経験に裏付けられた説得力のある内容でした。また親しみやすい表情で言葉を慎重に選びながら話すオバマ氏からは、人柄の良さがにじみ出ており、いまだ多くのアメリカ人達が彼を熱く支持することに納得を得ることができた基調講演でした。

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