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Appreciative Inquiry (AI)とは
組織開発を考える上で、まず問いかけられる質問は「現状の問題点は何か?」が、最も多いであろう。改善策を見出すために、何が障害になっているかを考えるからだ。しかし、Appreciative Inquiry (AI) は個人や組織のポテンシャルに注目する「ポジティブアプローチ」のひとつの手法として、広範囲に活用されている。問いかけや探求(Inquiry)によって、個人の価値や強み、組織全体の真価を発見し認め(Appreciative)、それらの価値の可能性を最大限に活かした、最も効果的で能力を高く発揮する仕組みを生み出すプロセス、それがAIなのである。今日までにノキアやヒューレット・パッカード、英国航空、米国海軍など多くの組織で導入され、成功実績を上げている。

AIについてご紹介する前に、まず「ポジティブアプローチ」について簡単にご説明しよう。 ホィットニー&トロステンブルームは、『ポジティブ・チェンジ』(2006)の中で 「問題分析の手法は、欠陥についての会話が基盤となっています。そのため、この手法を長く続けると、組織は、なぜ物事が失敗するのかというストーリーと、それを理解するための豊富な語彙で埋め尽くされてしまうのです。何が機能していないのか、なぜ物事がうまくいかないのか、誰が仕事をしなかったなど、脅迫観念のように問われることで、組織のメンバーのやる気は失われ、学習スピードは低下し、人々の関係性や前向きな動きを蝕むのです。」と述べている。 「ポジティブアプローチ」は、個人及び組織の潜在的なポテンシャルに注目することで、変化へ向かうポジティブなエネルギーを生み出し、組織と未来への共通イメージや、全員がコミットメントした持続的な成長プランの創出を可能にするのである。

■■■ Appreciative Inquiry (AI) における4D ■■■
問題解決型アプローチでは「改善すべき問題」が出発点であり、問題の特定、原因分析・・・と着手していく。これに対してAppreciative Inquiryでは、インタビューや対話を用いながら下記の4つのプロセスで、前向きな変革の実現を可能にしていく。

・ Discover 過去や現状における成功体験などから組織の価値や強みを見出す。
・ Dream 組織や個人の持つ長所や内在する可能性をもとに、組織の理想像・ビジョンを描く。
・ Design その理想像やビジョンを具現化させ、組織の設計をする。
・ Destiny その理想像に向けて組織改革を実践し、持続的に取り組む。

■■■ なぜAppreciative Inquiry (AI)が効果的なのか ■■■
ビジネス環境の変化が激しくなり、また、複雑化する中で、企業は常に変革していく能力を求められている。組織を「問題がある存在」と捉えれば、常に組織のネガティブな部分に着目して取り組まなければならず、否定的や消極的な観点から逃れることが困難だ。それに対して、組織を「強みや可能性をもつ存在」とポジティブな思考で捉えると、組織内のモチベーションやエネルギーは高まる。 また、Appreciative Inquiry では全員参加型で組織の理想像へ向かっていくので、単なる問題解決にとどまらず組織全体が一丸となった改革が可能だ。組織の全員に当事者意識が芽生え、組織の文化や持続的な成長を作り出していけるからだ。このように問題解決はもとより自らの方向性さえも生み出していく力を引き出せるAppreciative Inquiryは、大企業をはじめとする多くの企業で効果をだしているのである。


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